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想いを少しだけ
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 雪雲に 割れた月かな 薄明かり 今宵も君は 知らぬ振りする


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 あれ以来
 私の貧相な身体からは
 何も飛び跳ねては来ない
 池の底を間違って覗いたくらいだ

 骨が喉に刺さってあわてて
 ご飯を丸ごと飲み込んだ

 そんな昔のことを
 思い出した





 コップの底に積もるのは
 陥落の壁の煉瓦たち

 現実味のない現実が
 さらに圧し掛かり
 喉を締め付ける

 滴るのは
 凍りかけの叫び

 それを舐めるのは
 薄笑いの巨人たち

 それを止めるのは
 高笑いの天使たち






 


 お前に根っこはあるのか
 という

 しらん

 そんなのしらん

 流されないように
 死なないように
 根っこを張らねば




 雲の海に覆われた山々は
 私に生を知らしめる
 流れる汗に
 生をさらす

 もうすぐ寒い冬
 長い冬

 君を想い眠ろう